さつまいもは保存がカギ!収穫後に甘くするためのコツと長持ちさせる方法
秋の代表的な味覚といえば「さつまいも」。焼き芋や大学芋、スイートポテトなど、いろいろな料理に使える万能野菜です。最近では家庭菜園でさつまいもを育てる人も増えており、「せっかく収穫したのに、甘くなかった…」という声もしばしば耳にします。
実は、さつまいもは収穫後の保存と追熟によって甘さが決まる野菜です。この記事では、さつまいもを収穫した後にやるべきこと、甘くするためのポイント、そして長く保存する方法を、わかりやすく解説します。自家製のさつまいもでも、市販の新芋でも活用できる知識なので、ぜひ参考にしてみてください。
さつまいもは「追熟」で甘くなる!その理由とは?
さつまいもは、収穫してすぐの状態ではそれほど甘くありません。特に家庭菜園などでとれた新鮮なものは、逆に水っぽくて甘さが物足りないと感じることもあります。
では、なぜ時間が経つと甘くなるのでしょうか?
答えは「でんぷんの糖化」にあります。
さつまいもに含まれるでんぷんは、時間の経過とともに酵素の働きによってマルトース(麦芽糖)などの糖に変化します。この現象を「追熟(ついじゅく)」と呼びます。
この追熟を上手に進めることで、さつまいもはどんどん甘く、ホクホクの食感に変わっていくのです。つまり、美味しさを引き出すには、収穫後の管理がとても大事だということです。
収穫直後の注意点 やってはいけない3つのNG行動
収穫したばかりのさつまいもは、実はとてもデリケート。保存前の取り扱いを誤ると、カビや傷みの原因になってしまいます。
以下の3つのNG行動に注意しましょう。
1. 水で洗う
見た目をきれいにしようと水で洗ってしまうと、さつまいもが吸水して傷みやすくなります。保存前の水洗いはNG。土が気になる場合は、乾いた布や手で軽く払う程度に留めましょう。
2. 直射日光に当てる
収穫後すぐに直射日光に当てると、表皮が乾きすぎてヒビ割れの原因に。風通しの良い日陰で乾燥させるのが基本です。
3. 冷蔵庫に入れる
さつまいもは寒さに弱く、10℃以下になると低温障害を起こします。スカスカになったり、黒く変色したりするため、冷蔵保存は避けてください。
追熟のやり方 温度・湿度・期間がポイント
甘くするための「追熟」は、適切な条件で行うことで効果を発揮します。以下の3つのポイントを押さえましょう。
● 温度 13〜15℃
最適なのは13〜15℃程度。20℃以上だと腐敗が進み、10℃以下では低温障害が起こるリスクが高まります。秋の室内はちょうど良い条件になりやすいので、床下収納や玄関付近などがオススメです。
● 湿度 80〜90%
高湿度を保つことで、乾燥によるひび割れを防げます。新聞紙で1本ずつ包み、段ボールに入れることで、適度な湿度を保ちながら通気性も確保できます。
● 期間:最低2週間、できれば1か月
追熟期間は2週間〜1か月が目安。特に寒さが厳しくなる前の秋〜初冬の間に済ませておくと安心です。長期保存前にこの期間をしっかり取ることで、糖度がぐんと上がります。
保存方法 家庭でできるプロ並みの管理法
追熟が終わったさつまいもは、さらに2〜3か月程度保存可能です。ただし、保管環境によっては劣化が早まることも。以下の手順で保存すると、より長持ちしやすくなります。
ステップ① 一本ずつ新聞紙に包む
直接芋同士が触れないようにすることで、傷みにくくなります。また、新聞紙が湿度調整の役割も果たします。
ステップ② 段ボールや発泡スチロール箱に入れる
密閉はせず、軽くフタをして風通しを確保します。すのこや古タオルを底に敷くと湿気対策にも◎。
ステップ③ 温度変化の少ない場所で保管
玄関の収納や廊下のすみ、床下収納などが最適。日が当たらず、安定した気温が保てる場所が理想です。
ステップ④ 定期的にチェックする
保存中に一部が傷んだ場合、他の芋にも影響することがあります。月に1回程度は箱を開けて確認し、異常があれば除去しましょう。
さつまいもをもっと甘くする調理のコツ
保存と追熟が済んだら、いよいよお楽しみの調理タイム。甘みをさらに引き出すには、加熱方法にもコツがあります。
● 低温でじっくり加熱
電子レンジよりもオーブンや炊飯器でゆっくり加熱した方が、糖化反応が進みやすくなります。
たとえば焼き芋を作るなら、120〜150℃で90分以上焼くのがおすすめ。炊飯器の「保温機能」を使って、1〜2時間置くだけでも甘みが引き出せます。
● 焼く前に冷凍する裏ワザ
皮付きのまま生のさつまいもを冷凍→解凍してから焼くと、細胞が壊れて糖化しやすくなるという研究もあります。ただし水分が出やすくなるため、ホクホク感が欲しい人は常温調理がおすすめです。
よくある疑問とその答え
収穫直後のさつまいもは食べられる?甘さの違いに注目!
収穫したばかりのさつまいもはすぐに食べることもできますが、実はその時点ではまだ甘さが十分ではありません。採れたてのさつまいもはでんぷん質が多く、甘みが控えめなのが特徴です。そのため、一定期間追熟させてから食べることで、ぐっと美味しさが増します。
保存中に芽が出たさつまいもは食べても大丈夫?見分け方と対処法
また、保存中にさつまいもから芽が出てくることがありますが、基本的には問題ありません。芽の部分を取り除けば、通常通り食べることができます。ただし、芽が長く伸びていたり、全体的にしおれていたりする場合は、鮮度が落ちている可能性があるため注意が必要です。
追熟中のカビ対策|見つけたらすぐにすべき対応とは?
追熟中や保存中にカビが発生することもあります。特に湿度が高すぎたり、通気性が悪いとカビが生えやすくなります。カビの生えたさつまいもは無理に食べず、すぐに処分しましょう。そのままにしておくと、他のさつまいもにまで被害が広がってしまいます。カビが出た場合は、芋と一緒に新聞紙も交換し、保管場所の風通しを良くして対策するのがポイントです。
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まとめ さつまいもは“育てたあと”が勝負!
さつまいもは収穫した瞬間が完成ではなく、追熟と保存の管理が美味しさを決めるカギとなります。
今回ご紹介したように、
- 収穫後は水洗いせず乾かす
- 13〜15℃、80%以上の湿度で2週間以上追熟
- 新聞紙+段ボールで常温保存
- 定期チェックと低温加熱で甘さを最大限に引き出す
といった工夫をすることで、まるでスイーツのように甘く、ホクホクとした食感のさつまいもに仕上がります。
せっかく育てた・買ったさつまいもを、最後まで美味しく楽しむためにも、保存方法をしっかりマスターしておきましょう。秋の味覚を存分に楽しんでください。

